元社会党委員長、元衆議院議長の土井たか子さんが85才で逝去されたことが報道された。1989年の参議院選、消費増税とリクルート事件が争点となり土井ブームで社会党が大勝した。その時の「山が動いた」セリフは有名だ。
私もこの土井ブームが始まった頃の、1987年の市議会選挙で社会党から立候補して初当選をした。この時代は社会党が最後の輝きを放った時だった。しかし、それは長く続かなかった。91年の統一自治体選挙では「湾岸戦争」も勃発し社会党は逆風にさらされた。私は再選されたが、社会党は大きく後退し、土井さんは責任をとって社会党委員長を退いた。
私は、選挙に勝って「山が動いた」といっても社会党の党員や機関紙が増えたわけではない。これは一時的なものでブームはすぐに過ぎ去ると思ったがその通りとなった。
その後の社会党の凋落は坂を転がり落ちるような早さで進んだ。その背景には社会党の支持基盤であった総評が解散し、ソ連など社会主義体制が崩壊したことがあったが、それを加速させたのは自民党と連立政権を組み、消費増税を認め、安保、自衛隊を合憲と認める等これまでの社会党の基本政策を180度転換したことにあった。党は、社民党、新社会党、民主党への合流と3分裂し、現在に至っている。
土井さんは憲法学者としても有名で生涯独身を貫いたが、「憲法と結婚した」と言われるほどの「護憲」の闘士であった。
私たちはこの土井さんの意思を引き継ぎ、次の世代に日本国憲法を継承させなければならない。
小さくなって絶滅寸前の社民党ではあるが、日本における唯一の社会民主主義政党であり、護憲の党である。今は党を離れているが、党外からこの党を絶滅の危機から救おうと思って日々頑張っている。3つに分かれた旧社会党勢力、それを機に党を離れた人々を再結集しょうと努力している。それが土井さんの遺志でもあると思う。土井たか子さんのご冥福をお祈りします。
政治家ブログ人気ランキングに参加中。応援のクリックをお願いします。
posted by 浦田秀夫 at 00:18| 千葉 ☀|
Comment(0)
|
訃報・追悼
|

|