2017年12月06日

税率改正漏れ、参考人から意見聴取

 今日開かれた総務委員会で、10月27日に招集された臨時議会で提出され、継続審審査となっていた市税条例改正に関して、参考人を招致し意見を聴取した。

 条例改正の内容は、消費税増税が平成31年10月に延期されたことに伴い、平成29年度第1回定例会で、法人市民税の税率を従前の税率に戻す必要があった。しかし、資本金1億円以上の法人については改正したが、資本金1億円以下の法人については市のミスによって改正漏れが生じた。
 この改正漏れを正し、本来適用すべき税率(8.6%から9.7%)に改めるとともに、当該税率を平成29年4月1日に遡求適用するものだ。

 税率の改正については、異議のないところだが、この税率を4月1日遡って適用することについては、租税法律主義や法律不遡及の原則、租税公平主義の観点などから容認できるものであるのかどうかが論点となっていた。
 今日は参考人として、遡求適用に合理的な理由がないとする明治学院大学法学部教授の渡辺充氏と遡求適用は最高裁の判例から許されるとする早稲田大学大学院法務研究科の西口元氏から意見聴取した。

 最高裁の判例は、遡及適用が認められる要件は、当該財産の性質、その内容を変更する程度、これを変更することによって保護される公益の性質を総合的に勘案して、その変更が当該財産に対する合理的な制約として容認されるべきものであるかどうかというものである。

 渡辺充氏は、これらの要件から本件が遡及できるとした理由(期間税であることや法人の利益保護の必要性は必ずしも高くない、納税者間の公平という観点)を検討しても遡及できる合理的な理由はなく、租税法律主義に違反している。そもそもこの要件は合法的に成立した法律に当てはめるもので、本件の場合は立法過程に重大な瑕疵があり遡及適用はできないと結論づけた。

 一方西口元氏は、行政は「最高裁が解釈した法令等」に基づいて行わなければならない」として、「本件条例改正漏れ」は最高裁の判例に従うと保護すべき財産権の必要性に乏しい、保護される公益(納税者の平等、徴収漏れによる損害)が大きいなどの事情を勘案すると、財産権に対する合理的制約として容認されるとした。
 その上で、遡及適用を議会が否決した場合は、反対した議員に対する損害賠償請求が住民訴訟の対象になる可能性を強調した。
 これらの意見を参考にして、今後も慎重審査を継続するのか、審議を打ち切り採決をするのか、明日の総務委員会での議論となる。

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posted by 浦田秀夫 at 21:12| 千葉 ☀| Comment(0) | 市政・議会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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