2010年09月25日

中国人船長釈放、懸命な判断

 東シナ海の尖閣諸島沖で中国漁船と海上保安庁の巡視船が衝突して事件で、那覇地検は中国人船長を処分保留のまま釈放すると発表した。日中関係の大局を考えた懸命な判断であると思う。
 この事件をめぐって日中両国内に偏狭なナショナリズムが高まることを懸念されたが、正直ほっとしのは私だけではないはずだ。今回事件が先鋭化した背景には前原外相らの領土問題に対する強硬姿勢があったの指摘もある。
 今回の判断に民主党内や野党から様々な批判も起きている。もっとも激しい批判をしているのが民主党内の保守系議員5人で「我が国の法秩序を蹂躙するもので到底容認できない」と抗議文を出したと報道されているが、民主党内の極めて少数の突出した意見と思いたい。
 自民党の安倍元首相は「8月15日に靖国参拝をしないと政府の意思を表明した。中国に譲歩した結果、こうなった」とトンチンカンな主張を展開。みんなの党の渡辺代表は「明確な外交的敗北に開いた口が塞がらない」と批判。
 自民党の谷垣総裁は「検察が外交への影響を言うのは理解できない。説明責任を政権が果たすべきだ」と指摘し、共産党の志位委員長は「領海内で取り締まるのは当然だ。釈放について検察と政府の説明責任を強く求める」と述べ、説明責任を強く求めている。
 公明党の山口代表は「一つの転機になる。日中関係をこれ以上こじらせることは誰も望んでいない」と釈放を評価し、社民党の福島代表は「地検の判断を尊重するしかない。こういう緊張関係の再発を防ぐ必要がある」と述べている。
 「領土問題」外交問題で過熱するのは、一部の国民や与野党を問わない政党、政治家であって、一般の国民は冷静に見ているのではないか。
 ナショナリズムは、いつの時代でも左右を問わず国論を一つにする有力な手段とされたきた。市民、大衆にとってはインターナショナルこそが必要なことだ。
 
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posted by 浦田秀夫 at 10:18| 千葉 ☔| Comment(1) | 国際政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ブログでの内容を読むと、あなたのレベルが知れます。多くの国民の思いを理解できていない。
Posted by 平和の鬼 at 2010年09月28日 07:55
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